ねことんぼプロムナード

新しいルネサンスの小径

「老い」の哲学

「カムカムエヴリバディ」② 罪悪感を背負って生きていた算太と雪衣〜秘密を語る③<老いの哲学 人生の回収⑧>

「カムカムエヴリバディ」 NHK2021年後期朝ドラ(2021年11月〜2022年4月) 脚本/藤本有紀 出演/上白石萌音 深津絵里 川栄李奈 オダギリジョー他 若い時に自分がしたこと、してしまったことをひどく後悔している2人がいる。 雪衣(岡田結実/多岐川裕美)…

ドラマ「天国と地獄〜サイコなふたり〜」〜happier〜『世界は「使われなかった人生」であふれてる』③〜使われなかった人生は「あとのまつり」なのか「老年期の希望」なのか

『世界は「使われなかった人生」であふれてる』 沢木耕太郎著/暮しの手帖 私が思うところの「ありえたかもしれない人生」が分かりやすく描かれていた直近(2022年2月現在)の日本のドラマは、「天国と地獄〜サイコな2人〜」ではないだろうか。TBS「日曜劇…

『世界は「使われなかった人生」であふれてる』②〜ありえたかもしれない別の人生の自分を考えるための映画やテレビドラマ〜「老い」の哲学

『世界は「使われなかった人生」であふれてる』 沢木耕太郎著/暮しの手帖社 ①では、この書物の冒頭部分を引用しながら、「使われなかった人生」「ありえたかもしれない人生」についてあれこれ考えてみた。 そもそも私は、この本を読んで期待外れ感を否めな…

『世界は「使われなかった人生」であふれてる』①〜ありえたかもしれない別の人生の自分〜「老いの哲学」と「運命論」

『世界は「使われなかった人生」であふれてる』 沢木耕太郎著/暮しの手帖社 これは「暮しの手帖」に連載中の映画評論から三十編を選び、前後に映画にまつわるエッセイを配して一冊にしたものである。 (「あとがき」P285) 人生についての考察や、著者の本…

「ミステリと言う勿れ」〜癒やしの論理と社会性〜ついでながら「老いの哲学 人生回収⑦」の補足として〜

興味深いドラマ。久しぶりに民放テレビドラマを取り上げる。 もう終わっちゃうの?続きが観たい!と思わせてくれる民放のドラマはどのくらぶりだろう。 「ミステリと言う勿れ」フジテレビ 月曜日夜9時 脚本/相沢友子 原作コミック/田村由美 出演/菅田将暉…

人生の回収⑦〜タロットカード「No20審判」〜思い出と人生の精算〜「老い」の哲学〈+α〉=60歳からのわがままタロットセラピー19=

さて、人生回収(総括 統合)についてここまで随想してきた私はこう思った。 たいていのネガティブ記憶は「相手のせいにしちゃおう」「あの人がいけなかったんだと解釈しよう」と。私の場合とくに、本音と建前というものを上手に使い分けることができない性…

「おかえりモネ」〜罪悪感の罠 秘密を語る②〜人生の回収⑥〜「老い」の哲学〈+α〉〜「カップ6」「No15 悪魔」「ワンド9」〜

NHK朝ドラ「おかえりモネ」(2021年前期) 脚本/安達奈緒子 出演/清原果耶 蒔田彩珠 坂口健太郎 内野聖陽 鈴木京香 他 「第21週(101話〜105話)胸に秘めた思い」では、前の記事で紹介した70歳の女性相談者さん(医師からすれば患者さん)と似通った打ち明…

罪悪感の罠 秘密を語る①〜人生の回収⑤〜「老い」の哲学〈+α〉タロットカード「カップ6」

河合隼雄の『「老いる」とはどういうことか』という著書のなかに、「秘密の功罪」というタイトルのコラムがある。とても興味深いので、長くなるが引用する。 河合はまず、名古屋で精神科を開業している大橋一恵という医師が、老年期について論じているなかの…

2021年の収穫〜「楽しい」を選択するとき〜能力と必要に応じて

2021年。 すでに risakoyu.hatenablog.com この記事で振り返りましたが、別の視点で振り返っておこうと思いました。 昨年に引き続きコロナパンデミックのなかでの一年でした。この2年の間、季節の移り変わりや年月の経過がうまく体感できていないように思い…

人生の回収④〜タロットカード「カップ6」〜秘密は過去に存在している〜「老い」の哲学〈+α〉

「秘密」というのはどこに存在しているかというと「過去」である。すなわち「思い出」「記憶」のなかだ。 「秘密」などと言うといささか大げさに聞こえるので、単に「思い出」と言えばそれで済むかもしれない。 『「老いの哲学(3)」人生の終わりの厄介な恋…

人生の回収 番外編〜このシンクロニシティを読み解けない〜知人の出世とドラクエ〜「老い」の哲学〈+α〉

『「老い」の哲学〈+α〉人生の回収』を書いていたら、なんともどう解釈したらよいのか分からない出来事にぶち当たってしまった。 これはいったいなんなんだろう? 具体的に書くことはできない。なぜならあまりにもリアルで多くの日本人が知り得ているであろ…

コロナパンデミックの世界で大谷翔平に救われた〜加えて 藤井竜王 新庄ビッグボス〜2021年 今年を振り返る〜

今年を振り返るにはまだ少し早いが、大谷翔平がMVPを受賞したこともあるので、さっそく振り返ってみた。 え?大谷?MVP?いやいや関係ないでしょう、と思われるかもしれませんが、やはり「今年のポジティブは大谷だ」と感じているので。 今年の私は、5月中頃…

ヤマザキマリファンの私が心痛すること〜「老い」の哲学〈+α〉人生の回収③〜

「人生の回収②」のテキストで「今の私をつくっている栄養素を知覚することは、楽しいこともあれば、苦痛もある」と書いた。 その「苦痛」である。 そこは実は見たくないところであり、できれば焼却したいのだが、それらがなくなることは決してない。ゆえに向…

「挑発する少女小説/斎藤美奈子」〜人生の回収②〜「老い」の哲学〈+α〉=60歳からのわがままタロットセラピー19=

「挑発する少女小説」 斎藤美奈子著 河出新書 家庭小説(少女小説)とはつまり、宗教教育や家政教育を含めて、よき家庭婦人を育てるための良妻賢母の製造装置だったわけです。 (「挑発する少女小説」P4) あ、そうだったんですね。なるほど。 でも私は物語…

人生の回収①〜私の人生の伏線がここにあった〜「老い」の哲学〈+α〉=60歳からのわがままタロットセラピー19=

テレビドラマには、サスペンスではなくてもストーリー展開のなかで「伏線」というものがある。あとから「ああ、あれはこのことだったのか」「あのときのあれでこの人は今こうなのか」と合点がいったりする。 ときに、伏線を覚えていなかったり、見逃していた…

「老い」の哲学(3)人生の終わりの厄介な恋愛秘話〜思い出カード「カップ6」=60歳からのわがままタロットセラピー19=

60代、70代、80代……ともなりますと、人生の最後が否が応でも見えてくるのは誰の心にも共通していることでしょう。 だからなのか、それともさまざま引退して時間に余裕ができたからなのか、過去のことを思い出す回数が増えるようです。特に恋愛話はややこしい…

「老い」の哲学(2)この老人は誰?〜隠者の孤独と自由=60歳からのわがままタロットセラピー19=

さて、タロットカードで老人を象徴するのはどのカードでしょうか。 No5「神官」も決して若い人物ではありませんが、明らかに老齢な人物はNo9「隠者」です。「隠者」は「俗世間をはなれて洞窟にこもり、なにやら熱心に探究を続ける人物」というイメージです。…

「老い」の哲学(1)〜自分が老人だと気づく瞬間〜塔をうつ稲妻は青天の霹靂〜我慢より我儘=60歳からのわがままタロットセラピー19=

老いは突然やってくる? そのように感じる人は多いのではないでしょうか? 生まれたときから徐々に老化しているのに、そしてある年齢を過ぎればもう若くはないとどこかで感じているのに、鏡だって毎日見ているのに、どういうわけか、ある日突然やってきて驚…