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女性専用車両とお迎え宇宙船のdecency〜優しい人たちはどこにいる〜

女性専用車両

乗ったことありますか?

女性ならしっかり選択して乗っている人もいれば、たまたま乗ったという人もいるでしょう。

男性なら、間違って乗ってしまった人も少なからずいるのではないでしょうか。故意に乗ったという人も極めて稀でしょうがいるかもしれません。以前、逆差別だとして抗議して乗り込んだ人がニュースで取り上げられていました。

 

2020年1月の報道によりますと「女性専用車両には乗りたくない」と言っている女性たちが続出しているらしいのです。とはいえ、「女性専用車両」の存在がありがたいと言って利用している女性のほうが多い、ということは合わせて伝えられています。

乗りたくない理由は、マナーが悪すぎる、香水の匂いがきつい、身体が小さく力が弱いので電車の揺れに耐えられない、意地悪な人が多い……。

マナーが悪いとか、電車の揺れに耐えられずみんな一斉に倒れるというのは、逆に男性がいれば改善されるということです。つまり、男性の目があれば車内で化粧などしないだろう、股を広げて腰掛けないだろう、大きな身体で力強い男性がいれば踏ん張ってくれるだろう、ということです。男の存在を頼りにする女という構図になります。

これは、うっかりすると男性上位社会を助長してしまうことになるかもしれない要素です。

いや、本当は、互いに思いやりの心を持って助け合う気持ちがあれば、特に電車の揺れへの対応などはたいへん素晴らしい構図なのですが。悲しいかな、男尊女卑の根付いた社会では、やっぱり女は……的な心理を招きやすい。レディーファーストの根付いた欧米では、少し様子は違ってくるでしょう。

香水や化粧の匂いがきついのは、これは本当に困りものです。アレルギーの人もいますので。とは言え、男性でも匂いのきつい人はいます。

 

実は私も、朝の「女性専用車両」に乗ったとき、とても嫌な思いをしたのでそれ以来「女性専用車両」には乗らないと決めた側の人間です。

意地悪や無礼な人間というのは男女関係なくいるので、どの車両にも存在します。おそらく自分の人生に不満を抱えた人々です。どこかで去勢をはったり、見知らぬ誰かに意地悪することで自己満足を得ようとする人々、家庭か職場か人生でか分かりませんが、何かのきっかけで病んでしまった人々です。

ですのでこの報道を見て、「ああ、やっぱり私と同じような気分を味わった人たちがいるんだなぁ」と、変な言い方ですがちょっとほっとしました。

 

そもそも問題として、痴漢も無礼も、満員電車が大いなる原因であることは確実です。

日本人は、長い長い年月、この超過密満員電車に耐え忍んできました。

けれども、満員電車のストレスが心身に与えるマイナスには莫大なものがあって、これが仕事や勉学、生活に多大な影響を及ぼしていることは、多くの学者や知識人がようやく最近言い始めました。

何言ってるんだ、耐えてるじゃないか、できるんだよ日本人は、と思う人もいるかもしれません。

が、「しかたがない」でいいのでしょうか。

親切な人が減って意地悪化している日本、と内田樹なども言っていますが、そうなってしまった原因のひとつに満員電車は大きく関与していると言っても過言ではないでしょう。

 

私は次のツィートに賛同します。

豆みつお

優しい人専用車両作ってほしい。車内全員優しい人。最高。

あなたは「優しい人専用車両」に乗りますか?

私は乗りたいです。キミは優しくないからだめ、と断られてしまうかもしれませんが。

 

これは「お迎え宇宙船」原理と同じです。

先の記事で「ノアの方舟」的「UFOお迎え」説について書きました(※下にリンク)。

船に乗るのか乗らないのか。2隻迎えに来たらどちらに乗るのか。私ならスーパーボランティアの尾畑さんがいる方に行く、と選ぶ基準の例として書きました。もちろん、そっちへ行きたいとどんなに駄々をこねても乗せてもらえないかもしれません。おまえは意地悪な人たちの方へ行けと。

宇宙存在バシャールが言っている「路線が分かれていくパラレル地球列車説」的に言えば、車両ごとではなく、列車そのものが〇〇専用になっているのかもしれません。

 

「優しい人専用車両」に乗る優しい人たちは、不寛容ではないのでおそらく、優しくない人、優しいと偽っている人、自分は優しい人間だと勘違いしたり自分本位に思い込んでいる人たちを排除しないで入れてくれるでしょう。

悪人たちは、優しい人たちばかりのなかでは悪事がしやすいと目論んで乗ってくるかもしれません。そして結局悪いやつが勝つ、というのが今の地球的あるあるかもしれません。けれども「お迎え宇宙船」原理的には、優しく迎えてもらった優しくない人たち、悪事を働きたい人たちは、周囲の善なる思いや態度、行動のなかでは留まることはできません。恥ずかしくなって悪事を働くことができなくなるはずです。そして自ら逃げ出します。

そもそも異星人の目は誤魔化せません。

 

優しくされたら優しく反応するのが人間の本質です。

大半の人がそうなのですが、なかには優しくされても逆らってしまう闇(病み)の深い人もいます。あるいは、社会の様相に引きずられてしまうのも人間です。あおり運転やわざとぶつかってくる人たちは、「譲る」という人間として尊い気持ち、品位がその心から失われてしまっている、その良い例です。

おそらくたいへんな不満が自分の人生にあるのだろうと推測できます。満たされない思いを他人にぶつけているのです。なかには犯罪を犯してまでも目立ちたい、承認欲求を満たしたいという人もいるでしょうが、自分の行為が罪に問われるなどそのときは忘れているのです。

法律で罰せられるかどうかに限らず、やっていいこととやってはいけないことを認識して行動できないのは問題です。人類は、モーセ十戒の時代からやり直さなければならないのでしょうか。

 

けれども、そういう人たちだって、誰しもが、本当は親切にしてもらいたいはずです。優しくしてもらいたいはずです。優しくされて嫌な思いをする人は本来的にはいないはずです。親切にしてもらいたい、愛されたいとずっと思ってきたのにそうされることなく生きてこなければならなかったので、今心が深く傷ついているのです。

「自分がしてもらいたいように他人にする」というのは宗教の信者ではなくても、人生の基本であると私は思っています。意地悪されたい人はそうすればいいかもしれません。「私は誰にも親切にしないけれど私には親切にしろ」は、今流行の相対主義的に正しかったり正しくなかったりするのではなく、明らかに間違っている、ということです。

 

内田樹がツィートしていました。

日本社会を住みやすくする方法は簡単です。「親切になること」です。人にものを教えたり、支援したり、贈与したりするときに、決して相手に屈辱感を与えないこと。それだけ心がけておくだけで、ずいぶん日本は暮らしやすくなりますよ。Be decent.

 

 「女性専用車両」から「優しい人専用車両」そして「お迎え宇宙船」へと、人間の品位(decency)について思いを巡らせてみました。

 

附記

女性専用、ベビーカー専用、老人専用などなどの必要性とその根拠には、深刻な要因もあります。とくに女性については、痴漢のみならずそれ以上の事件が大阪で起きています。

これらについては、日本人男性に多いと言われている性癖の改善と、おもてなしとか言われているが本当は冷酷な日本人の気質の変化がない限り野蛮なままであると想像せざるを得ません。

と同時に、混雑過ぎる電車の改善をなんとかしない限り、解決しないでしょう。朝や夕刻の満員電車にベビーカーを乗せると嫌な顔をされたり文句を言われたりすると憤る子育て中の人もいますが、地獄のように押し込められた窮屈な電車でくたびれ果てながら通勤、帰宅する人々が、どれだけの親切心を示すことができましょうか。仕事場では、様々なハラスメントによって心も疲弊している人々です。とても期待できません。ゆえにベビーカー、子連れ専用車両も必要になるのでしょうが。そうしたらそうしたで、専用車両に乗れない人々は、よけい混むじゃないかと不満に思います。

けれどもこのままですと、犯罪防止の面から公共の乗り物は本気で分離していかないといけない、そのような世の中になってしまうかもしれません。

若者たちよ、あなたたちは自分の父母祖母にも座席を譲らないのですか?

老人たちよ、自分の孫が乗っているベビーカーを邪魔だと言って蹴飛ばしますか?

その白杖を持って歩いている人があなたの家族友人だったらどうしますか?

 

物心両面でゆったりとした余裕のある生活ならば、まずは電車内に限らず意地悪な人は減るでしょう。女性に痴漢ではなく手助けをする男性、ベビーカーを邪魔に思うのではなく手助けする人々が増えるのではないか、と思います。

ヨーロッパ人だって人間は様々ですが、それでも、ヨーロッパに行ったことのある人なら分かると思いますが、大きな荷物でも、赤ちゃんでも「よってたかって」助けてくれます。

先日「町山智浩の今を知るアメリカ」のなかで、現在アメリカ在住の野沢直子が、子育て中に日本に帰って来たとき、手助けしてくれる人が誰も街なかにいなくてびっくりしたと言っていました。日本人は冷たい、と。ということは、アメリカではその逆だ、ということです。

アメリカは日本以上に格差社会だったり人種差別も多いし、医療費も高くて、トランプが大統領でも、それでもアメリカに住み続けるということは、それだけの魅力が日本よりもあるということなのかもしれません。特にヒューマニズムの側面で。

 

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分岐していく人類の路線 ©2020kinirobotti


 

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