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占い師サリーが語る2023年冬ドラマスタート「女神の教室」「罠の戦争」「スタンドUPスタート」「忍者に結婚は難しい」「100万回言えばよかった」「6秒間の軌跡」「リエゾン」他

「女神(テミス)の教室〜リーガル青春白書〜」月曜夜9時フジテレビ

出演/北川景子 山田裕貴 及川光博

 面白そうだと思って見始めたが、法科大学院ってこんな雰囲気なんですか?まあ、大学じゃないからねぇ。

 司法試験の制度が変わったようで、この法科大学院に通う必要があるらしい。あるいは、独自で予備試験を受けるか。私の頭のなかは昔のまま。大学を卒業していれば、いわゆる予備試験は免除されていたような記憶がある。正直なところ、大学を卒業してからさらにロースクールに通うって、どれだけお金が必要なんだろう。

 にしても、学生たちの様子がぴりぴりし過ぎているのと、こんな心根の人たちが判事、検事、弁護士になっていいのかな、と思ってしまうほどひどい。

 朝ドラ「舞いあがれ」もそうだった。航空大学校のチームメイトたちが、なんだかギスギスしていた。最後には親しい仲間へと変貌していったが、ドラマをドラマチックにするための演出なのだろうか。

 私は、人間関係の対立や争いよりも、どのような勉強を経てその職業の資格を得ていくのか、そのあたりを体感できる、そのようなドラマが見たい。「テッパチ」もそうだった。もう少し自衛官になるまでの勉強や訓練の様子を順を追って描いてほしかった。もちろん、学生たちの抱える問題も絡ませながら。

「女神の教師」では、実務家教員としてロースクールに派遣された判事の柊木雫(北川景子)の授業はとても良い。実際の事件を取り上げて、学生たちに「心」から考えさせようとする。視聴者もいっしょに考えることができる。

 これはいいのだが、敵対しているかのような学生たちの様子が本当にいただけない。

 もちろん学生たちそれぞれ皆が何らかの問題を抱えていて、それを解決して…というのはドラマの醍醐味でもあるわけなのでそれはそれで良いのだが…。特に照井雪乃(南沙良)という学生が気味悪すぎる。おそらく何か秘密があるのだろうが、終盤には良い人になるのだろうか。教員の藍井仁(山田裕貴)も気持ち悪い。こんな教員いないでしょう。コメディにもなっていない。こちらも何か問題ありなのかな。

 これからはミステリーも加わってくるそうなので、なんとか耐えて視聴し続けようと思う。詰まらなくはないので。何度も言うが、難点は登場人物たちのキャラクター。

 

「罠の戦争」月曜夜10時フジテレビ(カンテレ)

脚本/後藤法子

出演/草彅剛 井川遥 宮澤エマ他

 戦争シリーズ第3弾。そして、草彅剛が民放のゴールデンタイムに帰ってきた。

 議員秘書をしている鷲巣亨(草彅剛)が、息子の怪我を機に復讐を企てていく物語。

 カンテレはがんばっているな。この時間の前の作品が「エルピス」だった。どちらも権力者たちの闇をあばくというコンセプト。

 正直なところ私は、復讐ものはあまり最近は好まない。ゆえに、面白くなかったら視聴しないという心づもりだったが、復讐劇なのにあまりどろどろ感がなく、さっぱりしていて見やすい。すなわち、あっさりと追い詰め、展開していく。復讐する側(正義の側)が、虐げられたり、味方がひとりもいなかったり、逆に追い詰められたりして諦めて服従してしまうというシーンはこれまでもドラマにいくらでもあったが、「エルピス」もそうだったけれど、正義の側が諦めないし、強気だし、仲間もいるし、悪人がうまいこと転落していくのは、視聴者の精神衛生にも良い。溜飲を下げるなどと言う意味ではなく、権力にはただただ服従しないと生きていけないんだと簡単に納得してしまうカウンター文化のない日本では、視聴者に民主主義的権利主張のプラスのイメージを浸透させるのはドラマの重要な役割だ、と私は思っているので。

 余談になるが、宮澤エマが政治家の悪事を暴く週刊誌の記者役で出演している。なんだったら、小泉孝太郎とDAIGOも出せばよかったのに、と思った。

 

「スタンドUPスタート」水曜夜10時フジテレビ

出演/竜星涼 小泉孝太郎 小手伸也 安達祐実

 竜星涼の演技はいつもおもしろい。うまいと思う。なので観ることにした。

 漫画原作。

 人間投資家を名乗る三星大陽(竜星涼)が、躓いている人間をみつけて、スタートアップ(企業)をもちかけて成功に導いていこうとする物語。

 大陽は三ツ星重工の御曹司らしいが、どうやら家族とは対立している様子。

 フジテレビのサイトに次のようにあった。

仕事での失敗や挫折をしてしまった人、将来の夢を諦めてしまった人、さまざまな事情を抱えた人々と出会い、再び生きる希望を取り戻させていく本作。社会で迷える人々に光を当て、新たな人生の道へと導いていく“シン・時代のヒーロー”が切り開く、新しい“人間再生ドラマ”です。

 能力があるのに認められない人、自分をダメダメだと思いこんでいる(思い込まされている)人、そんな人たちの本来の力を引き出してくれるのが大陽。

 ドラマの展開はこれからどうなるか分からないが、このテーマはとても良いと思う。現実社会は、再生できずに苦しんでいる人たち、諦めている人たち、本来の力を発揮できない人たちであふれている。

 期待する。

 

「忍者に結婚は難しい」木曜夜10時フジテレビ

出演/菜々緒 鈴木伸之

 甲賀忍者の草刈蛍(菜々緒)と伊賀忍者の草刈悟郎(鈴木伸之)が結婚。次第に夫婦間のもめごとが噴出してくる。二人は互いが忍者だとは知らない。

 なによりも、ふたりは表と裏の仕事を誠意にこなしている。悟郎にいたっては、郵便局に勤めているのだが、ここの局員がほぼ全員伊賀一族。なんだそれ?

 この荒唐無稽な設定が単純におもしろい。コメディドラマ。

 荒唐無稽と書いたが、もしかしたら現実にもこのようなことがあるのかもしれない。なにしろ忍者は人知れず仕事をしているのだから。

 

「100万回言えばよかった」金曜夜10時TBS

脚本/安達奈緒子

出演/佐藤健 井上真央 松山ケンイチ

 ファンタジーラブストーリー、とTBSのサイトにある。

 幽霊ものだ。

 死んでしまった直木(佐藤健)とその恋人の悠依(井上真央)、そして事件の真相を追う刑事の魚住(松山ケンイチ)。魚住には直木の姿が見えている。直木はなぜ自分が死んでしまったのか分からない。

 1話目は、なんとなくだるい過去のシーンもあって、つまらないかも、と思いながら観ていた。2話目で探偵感が出てきたので、これは犯人が誰なのか最後まで見届けたい、という気持ちになった。

「当たり前のことは決して当たり前でない」というメッセージを込めたドラマ、ということだが、本当の気持ちを言えないまま死という別れをすることになった恋人同士の関係とその周辺の物語を通して、「100万回言えばよかった」ことが切なく湧き上がってくるのか。 

 まだなんとも評価できない。が、とりあえず最終話まで観る。

 というのも、医師の宋夏英役でシム・ウンギョンが出演しているから。私は彼女のファンなので。

 

「6秒間の軌跡」土曜夜11時30分テレビ朝日

脚本/橋部敦子

出演/高橋一生 本田翼 橋爪功

 脚本が橋部敦子なので観ることにした。高橋一生も魅力的だ。

 これも幽霊もの。星太郎(高橋一生)の祖父(橋爪功)が死んでしまい、その幽霊が現れて星太郎を見守っている?のかな。

 コロナの影響で仕事に難をかかえている花火師星太郎のもとへ、ひとりの女性が自分のために花火をあげてほしいと注文にきた。さらにその女性は、ここで働かせてほしいと申し出る。というところからドラマが動いていく。

 1話目を観ただけなので、まだどんな物語になっていくのか、読みづらい。とういか、1話目でもうすこしグイグイひきよせてくれるはずなのが橋部敦子のはず、なのだが…。

 

リエゾン こどものこころ診療所」金曜夜11時15分テレビ朝日

出演/山崎育三郎 松本穂香 栗山千明 志田未来 風吹ジュン

 漫画原作。

 1話目、たいへん良質のドラマだった。

 発達障害の子どもたちを診る、発達障害の医師という設定。

 軽い発達障害(的なもの)に悩む人も多いのではないだろうか。診断はされていなくても、もしかして…と思い当たる節のある人は意外のいるものだ。私もそのひとり。

 そういう人は親や周囲から叱られることが多くなってしまう。しかしそれは、個性として花開かせてあげることが大事なのだ、と私は思っている。

 遅刻や物忘れの常習犯である研修医の志保(松本穂香)は、重大に事故につながるミスをしてしまい、指導医から「医者に向いていない」と言われてしまう。

 子どものころよく訪れていた病院へいくと、すでに代が変わっていた。そこで研修を続けることになるのだが…。ということろまでが1話。

 さまざま発達障害の子どもたちとその親たちの戸惑いや悩みが、うまく描かれていると思う。演出もじょうずだ。

 こういうドラマこそゴールデンの枠で放送してほしい。デリケートな問題もあるかもしれないので、というようなところなのだろうか…。

 今シーズン、一番楽しみなドラマ。

 

「警視庁アウトサイダー」木曜夜9時テレビ朝日

出演/西島秀俊 濱田岳

 実は1話目を観てから観てない。録画はしてある。あまり積極的に観たい気持ちなっていない。

 

「探偵ロマンス」土曜夜10時NHK総合

出演/濱田岳 草刈正雄

 こちらも濱田岳がメインで出演している。

 知られざる江戸川乱歩誕生秘話。

「カムカムエヴリバディ」の制作チームがつくっているそうだ。だから濱田岳だったり市川実日子だったりなんだ。

 ものすごく面白いかと問われると、なんとも答えようがないのだが、全4話ということなので、全話しっかり観る予定。

 

「Get Ready!」日曜夜9時TBS

出演/妻夫木聡 藤原竜也 松下奈緒 日向亘他

 ブラックジャック的な感じなのかな。

「多額の報酬と引き換えに手段を選ばず患者の命を救う正体不明の闇医者チーム」が、「生き延びる価値のある」人間だけを助ける。

 面白くて痛快、と言えなくもないのだが、例えば第1話にあるように、患者が悪人だったとき、余命を知って反省して良い人になった(戻った)からと言って、それで助ける基準に達するのかな、というのが単純な疑問。

 続けて視聴するかどうか…、たぶんするかな。

 

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 ここにあげていないものは、興味がなく、視聴していない。

 亀山くんの帰って来た「相棒」は引き続き視聴している。

「スタンドUPスタート」大陽(竜星涼)a la TsuTom ©2023kinirobotti