ねことんぼプロムナード

新しいルネサンスの小径

対面占い(スタイル)の醍醐味〜対面とリモートのメリットとデメリット〜

緊急事態宣言、ロックダウンというものが実施されてから、世界はリモートオンラインでの仕事や対話が盛んに行われるようになった。リモート飲み会まである。

これは現代社会を支配してきた価値観に一石を投じる出来事であって歓迎すべきメリットも多いが、一方でリモートオンラインではできない事もあるということも分かった。とはいえ、COVID19が人間社会に住処を求めて現れてきてから以降は、できるだけ感染させない感染させられないを基準に新しい活動方法を模索しなければならない。

 

先日、TBSラジオ「たまむすび」で、月曜日のコーナーゲスト小田嶋隆がこんな話をしていた。

その日の小田島は久々のスタジオ出演だった。東京の感染者数が再び増えてきたので、これから先どうなるか分からないから今日は無理して来ました、と。会いたい人には会えるときに会っておいたほうがいいと最近思っている、とも。それはおそらく、緊急事態な世の中ではなくても条理だろうとは思うが、いつやってくるか分からない自分や誰かの死よりも、COVID19による制限は喫緊なので分かり易い。すでにこの春に体験済みであるし。

そして、実際に会って話すことの大切さを小田嶋は語る。正確な言葉を一言一句覚えていないので、私の理解の範囲内での私の言葉で書かせていただくと、だいたい以下のような内容だった。

すなわち、同じ空間で会って話をすると、そこには言葉以上の意味が宿る。それはオンラインでは実現できない。自分は物書きだが、文章には行間の意味がある。行間を読むということが大事であるということと同じだ。

 

学校の授業、大学の講義について、オンラインのほうが分かりやすい、伝えやすい、全員の顔が見えて良い、普段の授業よりも質問が多くなる、いつもは静かな人が積極的に質問してくるなど利点をあげる教師、教授、生徒、学生も多い。

例えば講座とか講演とか、遠距離で行けない、交通費がかかるなどの理由で諦めていたイベントも、リモートだと気軽に申し込めたりする。

 

おそらく今後、全く以前通りの生活が元通りに戻ってくるということはないだろう。なぜなら人の意識が変化するからだ。例えば、ビュッフェや食品売り場に置いてあるむき出しの料理や惣菜とトングは決して清潔ではないと感じる。そこで喋りながら選んでいれば、あきらかにツバが飛んでいるわけなので。

とはいえ、徐々に戻っていったとき、人の意識もじわじわと戻って、不潔に感じていたその時の感覚を忘れてしまうかもしれない。

 

演劇やコンサートなどは、オンラインではなかなかその臨場的醍醐味を感じることはできないだろう。ライブハウス、スポーツ観戦、映画館も同様だろうが、人が大勢集まる場所にはどうしてもリスクが伴う。感染拡大が始まった当初、ライブハウスでのクラスターのニュースが日々流れていたが、私がこのとき気づいたのは、こういった場所に行く人は行動範囲が広い、フットワークがいいのだな、ということだった。ということはその人が感染していた場合、あちこちへウイルスを運んでしまうリスクもより高くなる。

 

私はタロット占い師なので、今回、3月頃から対面占いを制限していた。メールとオンラインでさせていただいた。

積極的にそちらを選択してくださる相談者さんもいれば、対面がどうしても良いのでとおっしゃる相談者さんもいる。

そんななかで私自身、これからの自分の占いは、メールとオンラインでのリモート占いを中心にしようかな、と一瞬考えてしまった。

が、小田嶋の言うように、対面スタイルならではの雰囲気というものがある。

空間を共用しているなかでのリアルでビビッドに醸成される閃きのようなものがあって、オンラインやメールでは味わえない醍醐味がある。

占いもそうで、対話のなかで育まれていく助言やインスピレーションというものが確かにある。

 

占いというのは実は、占い師がひとりで勝手に思いついたことを喋っているのではなく、占い師と相談者さん、二人の間でつくりあげていく共同作業だったりするのだ。

ゆえに、占い師と相談者さんの間の相性、というものが意外と大事になってくる。これも興味深いテーマなので詳しく書きたいところだが、ここではCOVID19からの対面と遠隔について書いているので、また別の機会に書くこととする。

 

小田嶋の話を聞きながら、占いでも対面スタイルの醍醐味というものは確実にあるな、とあらためて確信した。そして、それを安易に手放してはいけないのだ、と。

漫才師が司会業ばかりやっていてはいけないのと同様、占い師は対面で占ってこそ占い師ということもあるだろう。

余談や余韻、息づかいのなかに多くの発見があるのは、講座でも講演や公演でも、そして占いでも同じだ。

カードも直接選んでもらったほうがより相談者さんの思いを反映してくれるだろう。

 

一方でメール占い(文章)のメリットもある。

私の場合、タロット数秘術も占術として持っているので、客観的にみる意味もあって、具体的な相談の場合もまずは数秘術で占う。文章の場合、それを丁寧にお知らせすることができる。

それからタロットカードに尋ねていくのだが、私の場合質問をするとカードが飛び出して来る。これは対面のときにもあるので、相談者さんのなかにはそれを楽しみにしてくださる方もいる。対面でもリモートでも、カードは正直だなとあらためて確信したりもしていたここ数ヶ月だった。なので、口頭ならではの良さもあるが、文面でもインスピレーションは劣らないということも分かった。

質問をメールで受けてから、落ち着いて考えることができ、それを文章に起こしていく作業もまた、それはそれでエキサイティングだ。書いているうちに思わず知らずの言葉が飛び出して来る。対面で喋っているときも同じことはあるが、文章だとより洗練される面持ちがある。ただし言葉遣いが、話し言葉か書き言葉かという違いがあるので、それによって、同じことを語っていてもいささか雰囲気が違ってしまうこともあるかもしれないが、それはそれでそれがその時の占い、なのである。

 

ズームやスカイプなどのオンライン占いはその中間、といった感じだろうか。

 

私としては、対面占いもリモート占いも両方ともやっていこうと思っている。

リモートの良いところは、地球上どこに住んでいる人でも占うことができる、ということだ。

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「ツトムとリモートワーク」 @kinirobotti