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タロット占い師のetc

ストリート占い師の夏 その2〜熱風扇風機〜

扇風機から熱〜い風が吹いてくる。

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「ストリート占い師MaKoTo」 ©2020kinirobotti

午前中はまだいいんです。

午後になってくると、扇風機から吹いてくる風がぬる〜くなってきて、そして次第に熱くなってきます。それでも風がないよりはいいですし、「夏 その1」で書きました冷凍ペットボトルが頼もしい味方でした。

 

申し訳程度の長方形型扇風機が2台ありました。

二人体制だったときは、もちろん1台ずつ使っていました。そのころはまだエアコンが健在でしたので、扇風機はひとつで十分でした。なんなら扇風機は使いませんでした。エアコンからの風に寒がっている占い師さんもいたくらいです。

不幸中の幸いという言葉が虚しく響きますが、一人体制になったのとエアコンが機能しなくなったのがほぼ同時期だったので、扇風機を2台とも独り占めできました。自分の左右に置いて風向きは固定したままずっと作動させていました。2台使わないと真夏の暑さに耐えられません。

たま〜に出演する先輩占い師が来る日は朝から憂鬱でした。扇風機の2台使いができないからです。今日は休みますという連絡が入ると「やった〜、それぇ!」と、余っている椅子を自分のところへ持ってきて、その上に2台目の扇風機を置いて思い切り風を吹かせました。あ〜、生きた心地。

冬のストーブも同じ原理でした。たま〜に出演する彼女が来る時は、身体の片側が寒い!

 

この扇風機がまたオンボロで汚くてホコリが溜まっていて、一度床にゴンと倒してしまったら、中のホコリが活性化したのか、スイッチを入れたとたんに風とともにホコリが出てきました。その上、ところどころ不具合もあって、ほんの数年でこんなにもオンボロになるものなのかしら、と不思議でした。が、乱暴に扱う占い師(たぶん男性)がいるのだろうと、想像に難くありません。ときどき様々な備品が壊れていたり、崩れかかったりしていましたので。

 

それにいたしましても、扇風機の風向きをずっと固定したまま両腕のあたりに風を当て続けていた占い出演の一日、それが週に数回、そして夏の3〜4ヶ月、そして数年。

もうあと1年ここでの占いが続いていたら、身体を壊していたかもしれません。

 

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ビルのオーナーがケチで、壊れた空調を修理してくれず、ここで仕事をした最後の2〜3年の夏と冬はしんどかった。

電気ストーブと扇風機はあるが、快適からは程遠い。 

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以前、筆者が占いをしていたストリートサロンは、完璧な屋外ではありませんでした。

ビルの外部エスカレーターを上がったところにある吹き抜けのエレベーターホールに設えられていました。

外の空気をまともに受ける場所です。

エスカレーターを挟んで反対側にある中古品販売のお店の快適な様子を横目に、占いをしていました。

こんな場末なところでも、お客さまは意外とたくさん立ち寄ってくださいました。常連さんにも感謝しています。

ステキな相談者さんたち、あっと驚く出来事などなど、たくさんの出会い、遭遇がありました。

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