わぁ、もうサンコン、やっちゃったんだ。
「G線上線上のあなたと私」TBS火曜夜10時
3人のコンサート、最終話でやるのかと思っていたら今話でやった。ここがクライマックスではなかったのか。
ということは、ここから也映子(波瑠)と理人(中川大志)の恋物語が始まるのか?
也映子が理人に告白させないようにしているのが、なんともじれったい限り?
ということで、第8話では特別に印象にのこったシーンやセリフはなかった。
そう、あえて言えばこれかな。
カラオケ屋の広い一室に、コンサート会場は設置された。
幸恵(松下由樹)のセリフ。
去年の5月に、駅前のバイオリン教室で偶然出会いまして、紆余曲折ありつつ今日まで仲良く、約1年半練習してきた3人のコンサートです。
年齢も立場も違う3人です。
バイオリン教室がなければ出会うことのなかった3人です。それが、笑ったり泣いたり、ときどき揉めたりしながら、弾けない人よりはほんのちょっとだけ弾けるバイオリン好きの大人になることができました。
私もこの年になって、よもやこんな若くて楽しい仲間が…(泣)できるなんて、思ってもみませんでした。
ありがとう、也映子ちゃん、理人くん。
「年齢も立場も違う」出会い。
ひじょぉ〜〜〜にいい(「同期のサクラ」のサクラ風に)。
このあと、也映子が、眞於先生のバイオリンに救われた話をする。そして最後の曲「G線上のアリア」を弾く。
眞於はあとからその録音を聞くことに。
「私、救われてしまいました、あの3人のバイオリンに」
そう言って、バイオリン教室のマネージャーの前で大笑いする。複雑な思いだということは分かる。嬉しい気持ちもあるのだろう。が、やっぱりこの人、私の理解の範疇にない。
ドラマ評論家の梅田恵子が言っていた。
主役じゃない人が目立ってしまうドラマが苦手だ、と。つまり幸恵のことだ。
私としては、そういった観点はさほど気にせずに8話まで視聴してきたが、今話では、なるほど梅田の言っていたことも合点がいった。
そもそも初回から、幸恵の言動、登場シーンがとても良いとこちらでも語ってきた。
幸恵というキャラクターがとても上手に描かれているだけに、主役じゃないのに、という感想を持つ人が出てくるのは当然だと思うが、もったいない。
と言っても、だからといって、このドラマへの私の評価が下がるわけではない。
そもそもこの3人のなかで、幸恵は最年長者、人生の先輩だ。也映子より、理人より、生きてきた時間も長く、経験してきたものも多い。ゆえに、このバランスはいいと私は思っている。
そして幸恵は、也映子と理人がうまくいくことを願って、いろいろ気遣いすらしている。
本当にいい人だな、幸恵さん。
でもさ、
波瑠演じる也映子が主演ということになっているのかもしれないけれど、このドラマは、也映子、幸恵、理人、それぞれが主役なのかもしれない。
アメリカTVドラマ「This Is Us」みたいに。
人生とはそういうもの。
自分は主役であり、また誰かの人生では脇役だ。