テレビで映画を観た。途中にCMが入るのはあまり好まないが、観た。
「ラ・ラ・ランド」を観た。そもそもミュージカルが苦手である。
それでも「グレテスト・ショーマン」が素晴らしい映画だというので、先日観たばかり。これは実話だそうで、町山智浩の解説によると、本当はもっと映画が良くなる興味深いエピソードがある。確かにそのエピソードを入れても良かったかもとは思ったが、町山が言うほどこの映画が失敗しているとも思わなかった。やっぱりちょっと苦手だったが、それでも楽しめた。主演のヒュー・ジャックマン。この映画を観たあとに、「モーニング・クロス」にゲスト出演(映画の宣伝)しているのを観た。シンクロだった。
「ラ・ラ・ランド」は、最初のシーンからよく分からなかった。そして途中寝てしまって、目が覚めてラストシーンを観た。女優になる夢を叶えた女の子の物語、なのかな。そして、ともに夢を描いていた男と結婚して別れた。男の方は夢を諦めた?映像の世界で最近多い「女の子の物語」でもあるのかもしれない。「ザ・マーベラス・ミセス・メイゼル」とか「シュガー・ラッシュ・オンライン」とか「アリー/スター誕生」とか「メアリーの総て」とか「天才作家の妻 40年目の真実」とか。
ディズニー映画でのお姫様価値観の刷り込みに対する批判が少し前にあった。その影響もあるのか。時代背景ということか。
ヴァージニア・ウルフの「三ギニー」に書いてあることが、ようやく実ってきたということかもしれない。
いずれにせよ、映画やドラマというのもは、多かれ少なかれ社会的影響の要素を持っているものだ。良くも悪くも利用できる。
「ラ・ラ・ランド」の最後のシーンは、パラパラ漫画とかサンドアートで描かれる人生の感動ストーリーのようだった。機会があれば眠らずに最後まで観てみようと思う。
「ミザリー」を観た。1990年の映画だ。
私は「IT」を観てからスティーヴン・キングに魅了されている。その延長。現在「キャッスルロック」を視聴中。
「IT」を観たとき、これって「スタンド・バイ・ミー」のホラー版だ、と思った。あとで「スタンド・バイ・ミー」もスティーヴン・キングの小説だと知って驚いた。そして「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」「シャイニング」もそうだって……知った。なんて作家なんだ。宮部みゆきみたいな人なのかな?色々な思いが心を駆け巡った。この間「ダーク・タワー」を観たら「ペニーワイズ」(ITのピエロの名前)という文字が出てきてびっくり。「キャッスルロック」は「ショーシャンク刑務所」から物語が始まるし、様々つながっているんだ。
このなんとも言えない「街観」と「ホラー観」は、作家の原風景なのか。
「ミザリー」、ロードショーから約30年経って私は初めての鑑賞。
面白かった。
主演のキャシー・ベイツは「アカデミー主演女優賞」と「ゴールデングローブ賞 主演女優賞(ドラマ部門)」を受賞している。すごい。確かに狂気の演技が半端ない。
言ってみれば「ミザリー」事件は「クリミナル・マインド」案件だ。「クリミナル・マインド」でサイコキラーやシリアルキラーを見慣れている2019年からするとさほど驚かないが、当時は驚愕のストーリーと映像だったことだろう。
怪我を負った作家を自宅に監禁した元看護師のアニー(キャシー・ベイツ)。なぜこのような人間になってしまったのか、そこが謎だ。「思い出アルバム」に集められていた父や息子、入院患者の死亡記事、自分の逮捕の記事、の数々が全てを物語っているのではあるが…、それらすべてを彼女がやったのか。じゃあ、その引き金は何だったのか?
サイコキラー、シリアルキラーは自分の成果の記念を残す。新聞記事だったり、死体から持ち帰った記念品(それは肉体の一部であることもある)や映像。
話は変わるが、父親による娘・心愛さん虐待殺害事件。虐待というか拷問の映像を父親が撮影して残していた、というニュースが流れた。わぁ、まったくもってクリミナル・マインドではないか。
「クリミナル・マインド」によると、犯人はそうした記念品を繰り返し見ることで喜びを得るのだそうだ。この父親がどういう環境で育ったのかまで検証したほうがいいと思う。たいていは自分も同様のことをされている。そして何が引き金になったのか。そうした原因が見当たらない場合は、サイコパス、ということになるようだ。
「IT」の続編が今年公開されるということだが、早く観たい。以前にドラマにもなっているそうなので、そちらも観たい。
日本のドラマがつまらないので、映画をよく見るようになった昨今。こんな日が来るとは思ってもみなかった。古い映画も新しい映画も、BSやCS、とくにネット配信ではいつでも気軽に観られるようになったのも大きいのかもしれない。レンタルビデオショップで借りて返す、人気の作品はいつまでも借りれない、といった面倒な手間も待ち時間もいらなくなった。