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野党は批判ばかり~これはヤバイ~

BS-TBS「報道1930」2018年10月17日放送。 

立憲民主党の枝野代表が出演するというので、チャンネルを合わせました。

司会の松原耕二の質問は、他の報道番組よりはいつも手厳しいので嫌いではないが、野党への質問としては、いわゆる現在の報道通念の域を出ていなかったようで残念でした。

 

民主党への期待外れは、私もひどく落胆するほどだったので、確かに立憲民主党にどう期待したらいいのか分からない状況であることは否めません。それでも、先日発売された「枝野幸男、魂の3時間大演説」で語られていることは政治の本質をみごとに言いあらわしてくれていました。

彼らは、政治手法が下手くそなだけ、つまり実直で狡くないので弱く見えてしまう。歴史や世界を見渡しても、ウルトラマンを見ても、悪い奴のほうが強い。

責めるばかりがジャーナリズムでもなかろうに、などと思いながらこの番組を見ていました。

 

そして街頭インタビュー。これがひどかった。

市井の人々が、とくに若者たちが野党をどう見ているか、を枝野に知らせようという意図だった、のかな?

どこかの大学の先生がツィートしていました。野党というものが存在していることを知らない学生たちがいる、と。

え?

それは、マスコミのせい?学校の授業のせい?

 

「野党は批判ばかりしてるじゃないかというイメージ、これをどう乗り越えるのでしょうか」という松原のナビゲートではじまったインタビュー映像。

唯一の中年女性の発言だけはまともでした。こういう発言をした人は数少なかったということなのかもしれません。

若い人たちの「批判ばかりしている」と言っている映像のなかに、若い二人組の女性。これ、ヤバくないか、と私は思わずぞっとしてしまいました。これきっとツィッターとかにあがってしまうよ、と。案の定、あがってました。

それに便乗して私も、というのではありませんが、あまりに情けないので触れずにはいられません。

あまりに知らな過ぎ。野党は「ケチばかりつけてる」とは。

仕込みとかではなく、本気でこう思っているのだとしたら、この人はいったいどんな教育を受けてきたの?から、どんな家庭で育ったの?まで興味深い。親が家で言っていることそのままなのかもしれません。子どもってそうですよね。

けれども、自分の頭で考える力がついていないのは教育の「成果」でしょう。

 

胡蝶蘭@3SC5vunUPhy5Env
10/17報道1930
野党は批判ばかり?
街の若者
自民党などが決めたことに「いやそれはさ〜」みたいな文句が多そう。文句つけてる人たちを応援しようとはならない。
高安健将教授
批判をしてしちゃいけないっていうのはボクサーに殴っちゃっいけないという様なもので野党の仕事は厳しい質問をする事。

 

charpolisci@charpolisci
インタビューされた最後の若い女性。
いくら若いとはいえ、今までの人生で一体何を学んで来られたのか?
「己の無知」について、全国に恥をさらしていることを、分かってなさそう。

 

ぎょろめ@gyorome_01
可哀想です。 しっかりと義務教育受けてる筈なのに、まるで文盲状態(失礼)! 将来お母さんになるのに、、どうなるの?この国 

 

Jane Does John (Eternal working class)@JaneDoesJohn1
不勉強な人間ほど「野党は批判ばかり」という決まり文句を口にする。
己の無知をさらしているだけ。情けない。

 

Tajy@nogemoge
最後の若い女性へ一言。野党は与党の間違いを指摘して君たち若者の未来を生きやすくする存在でもあるのだよ。何故、野党は与党のことに反対するかの意味を勉強した上で発言するべきだね。

 

mepoko@mepoko___
私も子供を持つまでは政治のことなんて考えたこともありませんでした。
おじさん議員さんたちが国会で喧嘩みたいになってても、自分には関係ないことだと思っていました。

「野党は文句ばっかり」と言うだけで、それ以上考えない若者がたくさんいるのは、メディアの伝え方と教育の問題だと思います。

 

四隅突出@K5eWKfLQkGROBgU
若い人たちの間では同調圧力が強いですよね。反対したりするの本当に大変そう。変なルールとかも守ろうとするんだよ意識が高い。反対にみんなと一緒なら安心するみたいですね。

 

きっと何も困ったことなくここまで生きてこられたのだと思います。それはいいことだと思います。

政治家だって、生活に不具合を感じて「これっておかしいじゃん」と思って立候補したりする人もいるわけですから。

何も問題なく生きてくれば、何も疑問を持たないでしょう。

でもね、それでは本当はいけない。フランス革命だって、富裕層の青年たちが立ち上がったのですよね。貧しい人たちだけではおそらく何もできませんよ。

同調圧力」の恐怖も、「野党は与党の間違いを指摘して君たち若者の未来を生きやすくする存在でもある」ということへの無知も、「教育」の貧弱さからくるのであろうと想像します。

 

年金について語っている若い女性がいましたが、政治家も国もあてにしておらず、自分で民間の年金保険に入ったので「もう安心です」と言っていました。

え?本当に?何かあれば、民間のほうが怖くない?

 

結局のところ、「不安」なのですよ。老いも若きも。

何が一番不安といって「生きていけるか?」。生きていくには「お金」が必要。野党がケチをつけているように見える人は、今幸せなのでこのまま変化しないで、かもしれません。

社会保障や老後の生活に安定があることが分かっていれば、人は安心して日々の生活を送ることができるのだろうと、私は思っています。

老人たちのなかには、高度経済成長期の蓄えがある人たちもいます。が、若い世代は、お金が増えない。昔の預金は10年経つと倍になりましたからね。

 

選挙のとき「与党と野党なら与党に入れる」という質問にほとんどの学生が「〇」の札を上げていました。じゃあ、今の野党が与党になっても与党に入れるのか?と私は思わずつっこみました。

 

自民党が安定している、と彼らは思っているようですが、自民党のほうが変革しようとしていることに気づいていないようです。憲法を変えるということは、法律を変えて飲酒運転を厳罰にする、という個別的なものとは違うということに気づいていないのでしょう。

 

現在放送中のドラマ「結婚相手は抽選で」。

「抽選見合い結婚法」が施行される。3回断ったら「テロ対策活動後方支援隊」への2年間強制従事が課されるというルール。

こんな風になったとき、はじめて気づくのではないでしょうか。

いや、同調圧力がすっかり身についた人々は、何ら抵抗もなく隷従するのかもしれません。そのための現在の準備期間。

でも、それはそれで幸せなのかもしれません。自分で考えたり選択したりという面倒がなくなりますから。

それでも、自分の身に不都合が降りかかってきたときにはじめて気づく、のでしょう。いや、上記のような人は、お国ため、と言われればそれに無抵抗で従うのかもしれません。もっと言えば、知らぬが仏、ということもあります。

 

いつの時代もそういうなかから、疑問を感じる人、倫理意識が高い人が出現して、革命を起こしたりしてきたわけですね。 

おそらく今、時代の転換期にあるのでしょう。どちらへ進むのかは、市井の人々の自由な思考能力にかかっているのかもしれません。ゆえに、教育、そして、メディアの力も大事です。

 

いずれにせよ、番組もあのインタビューを選んで良かったのかどうなのか、疑問ではあります。これ、一番強烈で、枝野にぶつけるには最適、と思ったのかもしれませんが、その前に(インタビューの後)、彼女に報道人として正確な知識を教えてあげるべきだったと思います。そこまで映してもよかったのでは?野党の存在意義ですから、本来なら学校で学習するはずのことで、特定の政党への誘導とか、偏向報道ではないはずなので。

あ、そうか、この女性は、日々報道されていることを(洗脳と言ってもいいくらい)そのまま発言してくれただけですか。だとすれば、正確な知識をお伝えすることは報道の人にはできない相談ですね。

 

市井の人々が政治に無関心だから政治が悪くなるのか、政治が悪いから無関心になるのか。鶏と卵のようですが、これは、どちらが先か現状でははっきりしています。

市井の人々がめんどうでも関心を持たなければ、実は市井の人々にとって決して良いとは言えない社会づくりが進行し、政治の劣化はますます進む、ということになるのだろう、と思います。

 

「野党は批判ばかりしてるじゃないかというイメージ、これをどう乗り越えるのでしょうか」と言いますが、そのイメージ、メディアも片棒を担いでいるのでは?