ねことんぼプロムナード

タロット占い師のetc

2021-01-01から1年間の記事一覧

「残された手紙が名著になるとき」お片づけの手紙と日記 番外編〜60歳からのわがままタロットセラピー16

60歳からのわがままタロットセラピー =やりのこさないために= =ご都合主義シニアのアジール= わざわざあえて「あとに残される」ことに大きな意味が発生する場合があります。 前にもすでに書きましたが、例えば作家や学者、著名人の手紙やメモ類などはぜ…

萩尾望都「一度きりの大泉の話」③〜私(たち)をつくっているものの正体〜

②で言及した「竹宮と増山」の増山さん。 「一度きりの大泉の話」 萩尾望都/河出書房新社 増山法恵。竹宮惠子の「変奏曲」シリーズの原作者である。 私が「ヴィレンツ物語」「変奏曲」に感動していた頃には、増山法恵の名前を見たことはなかった。今回のこの…

萩尾望都「一度きりの大泉の話」②〜嫉妬という感情を知らないその純粋さ〜

萩尾が苦しんだ出来事、それは大泉で起きた。 大泉に住んでいた時代のことはほとんど誰にもお話しせず、忘れてというか、封印していました。 しかし今回は、その当時の大泉のことを初めてお話ししようと思います。 と本の帯にある。 「一度きりの大泉の話」 …

萩尾望都「一度きりの大泉の話」①〜夢中になって読んだ〜

私も封印していた(何を封印していたかは③で→)。 「一度きりの大泉の話」萩尾望都/河出書房新社 タイトルを見ただけでは、いったい何について書かれているのか分からない。 この本の発売について全く情報を得ていなかった。もしかしたらどこかで目にしてい…

映画「名もなき生涯」〜頑迷な殉教の選択という哲学的命題〜地球が壊れないために〜

けっこう受け止め難かった。 「名もなき生涯」2019アメリカ・ドイツ 監督脚本/テレンス・マリック 映画評論家の町山智浩が称賛していたし、いわゆる有名なヒーローでもなんでもない人間の人生が描かれているということで、観たいなぁと思い、期待していた。…

「Bucket List」②見えてきたもの 夢 やりたかったのにできなかったこと〜60歳からのわがままタロットセラピー15

60歳からのわがままタロットセラピー =やりのこさないために= =ご都合主義シニアのアジール= 老後にやろうとか言って若い時に先送りにしていたことがありませんか? さて、その老後がやってきた今、どうしますか?やりますか?やりませんか? 「60歳から…

「ヤマザキマリの世界逍遥録」「行った気になる世界遺産」〜旅エッセイを堪能する〜

今私の手元に2冊の「旅エッセイ」本がある。 「ヤマザキマリの世界逍遥録」KADOKAWA 「行った気になる世界遺産」鈴木亮平/ワニブックス 私はヤマザキマリの大ファンだ。 いつからそうなったのか定かでないのだが、彼女の視点と発信が気に入っていて、気づ…

清水眞砂子「日常を散策するⅠ Ⅱ Ⅲ」④〜ひとり居とわがままのすすめ〜自分でいるために〜ヒーローって?〜

いやなことをいやだと言えない社会は不健全だが、逆にそうできることは珍しいのかもしれない。 日常を散策するⅠ「本の虫ではないのだけれど」 日常を散策するⅡ「不器用な日々」 日常を散策するⅢ「あいまいさを引きうけて」 清水眞砂子/かもがわ出版 学生時…

清水眞砂子「日常を散策するⅠ Ⅱ Ⅲ」③〜ひとり居とわがままのすすめ〜自分でいるために〜

「成長の大部分はひとりでいる時に起こる」 E・L・カニグズバーグ(児童文学作家/アメリカ) 日常を散策するⅠ「本の虫ではないのだけれど」 日常を散策するⅡ「不器用な日々」 日常を散策するⅢ「あいまいさを引きうけて」 清水眞砂子/かもがわ出版 短大在職…

清水眞砂子「日常を散策するⅠ Ⅱ Ⅲ」②〜社会をみつめる〜「手づくりなんてクソくらえ」「夫婦別姓」

清水眞砂子のエッセイを読んでいると、20年前のエッセイなのに、まるで今のことかと錯覚する。 日常を散策するⅠ「本の虫ではないのだけれど」 日常を散策するⅡ「不器用な日々」 日常を散策するⅢ「あいまいさを引きうけて」 清水眞砂子/かもがわ出版 そして…

清水眞砂子「日常を散策するⅠ Ⅱ Ⅲ」①〜ゲド戦記と思い出〜

ある日曜日の早朝。5時半ごろ。 たまたまテレビのチャンネルがEテレに合った。「こころの時代〜宗教・人生〜/己の影を抱きしめて」 ひとりの白髪の女性が話していた。とても興味深い内容だった。そのまま最後まで視聴。 その人は清水眞砂子だった。「ゲド戦…

「Bucket List」①死ぬまでにやりたいこと〜60歳からのわがままタロットセラピー14

60歳からのわがままタロットセラピー =やりのこさないために= =ご都合主義シニアのアジール= 「Bucket List(バケット・リスト)」は、いわゆる「死ぬまでにやりたいことリスト」です。 映画「最高の人生の見つけ方」(2019年 主演/吉永小百合 天海祐希…

「ネガティブな思い出への処方箋」あるいはペイ・フォワード〜60歳からのわがままタロットセラピー13

60歳からのわがままタロットセラピー =やりのこさないために= =ご都合主義シニアのアジール= 「60歳からのわがままタロットセラピー5」で触れました、ネガティブな思い出・記憶の対処方法について、ここで少し述べておきます。 「カップ6」カードは、…

占い〜密かな反省〜

精神科医である香山リカのコラム「相手を尊重するとは」の次のような一節が目にとまりました。 (略)よく考えるのは「患者さんの家族に診察室に入ってもらうかどうか」の問題だ。 精神科では基本的に、患者さんはひとりで診察室に入ってもらい、面接を行う…

占いのつかみ「五分五分の原理」〜理系でしょう?〜

興味深いツィートを読みました。 昔、某ブランドのパーティーに占いの方が来られていて、私も占ってもらうことになった。冒頭から「理系のご職業ですか?」と訊かれたので、「違うんですが、多分一般的には理系とイメージされることが多いと思います…」とお…

「伝える」ということ〜CMとか報道とかドラマとか占いとか〜

伝え方は難しい。 言葉をつくせば長くなるし、短くすれば言葉足らずで正しく伝わらない。 占いも同じだ。 丁寧に説明したつもりでも、まったく違う反応を示されてしまうこともある。極端な例を言えば、注意喚起をしているのにOKだと理解していたり、というこ…

「塔のイメージ」余生をどう過ごす〜60歳からのわがままタロットセラピー12

60歳からのわがままタロットセラピー =やりのこさないために= =ご都合主義シニアのアジール= 前のテキストで、「塔」のエネルギーで気づきを得て、そして新しい土台に新しい自分の塔を優雅に建てる、という話をしました。 カードではなく実際の塔には、…

映画「弥生、三月―君を愛した30年―」〜人生のパノラマ〜

日本映画。久しぶりに惹き込まれた。 ちょうど、Netflixで「シカゴ7裁判」(2020年アメリカ)を観ていたく感動しており、日本の映画はやっぱりハリウッドにはかなわないよなぁ、などと偉そうに考えていたその3日後にWOWOWで録画していたものを観たのだった…

「お片づけ&処分を振り返る②」貴石と軌跡と奇跡と〜60歳からのわがままタロットセラピー11

60歳からのわがままタロットセラピー =やりのこさないために= =ご都合主義シニアのアジール= 「お片づけ&処分」の作業は「発見の連続」でもあります。 埋もれていた過去が蘇ってくるのは、遺跡発掘にも似たある種の冒険のようなところもあります。そう…

オードリー・タン「デジタルとAIの未来を語る」〜デジタル民主主義〜誰も置き去りにしない〜

天才の理想像。 本当に宇宙人なのかもしれない。 「デジタルとAIの未来の語る」 オードリー・タン著/プレジデント社 オードリー・タンは、天才プログラマーで、台湾のデジタル担当政務委員。日本では、デジタル大臣という通称とコロナ禍のマスクマップ政策…

「お片づけ&処分を振り返る①」〜60歳からのわがままタロットセラピー10

60歳からのわがままタロットセラピー =やりのこさないために= =ご都合主義シニアのアジール= そもそも私は、自分の占いによる運勢からも家族事情的な理由からも、2020年オリンピックの年に引っ越しをする、あるいは引っ越しに向けての準備を整えていく予…

「“あとがない”のご都合主義」〜60歳からのわがままタロットセラピー9

60歳からのわがままタロットセラピー =やりのこさないために= =ご都合主義シニアのアジール= 「あとで……はない」と同時に、60歳前後からの私たちにはもう「あとがない」のです。 決してネガティブな意味では言っていません。 タロットカードに例えますと…

「“あとで……はない”のだから捨てる」お片づけ&処分シニアの心得〜60歳からのわがままタロットセラピー8

60歳からのわがままタロットセラピー =やりのこさないために= =ご都合主義シニアのアジール= 「僕の生きる道」(2003年フジテレビ)というテレビドラマがありました。 草彅剛演ずる高校教師の中村が、ガンの余命宣告を受けてから自分の短い人生を振り返…

「どうしても捨てられないものがある」〜60歳からのわがままタロットセラピー7

60歳からのわがままタロットセラピー =やりのこさないために= =ご都合主義シニアのアジール= お片づけ&処分でシンプルライフ。 古いものは捨てましょう。 そうは言っても…… 「どうしても捨てられないもの」ってありませんか? つい最近買ったものでも、…

「お片づけ&処分で日記は残すべきか?残したいのか?やむを得ず残ってしまうものなのか?」〜60歳からのわがままタロットセラピー6

60歳からのわがままタロットセラピー =やりのこさないために= =ご都合主義シニアのアジール= 日記はどうしますか? 日記をつける習慣のある人は、精神的に、あるいは肉体的によほど書くことができないような状態にならないかぎり、死の間際まで書き続け…

「お片づけの手紙と住所録」〜60歳からのわがままタロットセラピー5

60歳からのわがままタロットセラピー =やりのこさないために= =ご都合主義シニアのアジール= 手紙は、年賀状も含めた葉書よりも捨てにくいものではないでしょうか。 私の場合、手紙のやり取りというのはそれほど膨大ではありませんが、それでもけっこう…

『みんなの「わがまま」入門』〜「わがまま」と「おせっかい」〜

社会運動に関する本だが、それだけではない、あらゆる人生、生活の場面に通底することが書いてある。 『みんなの「わがまま」入門』 富永京子著/左右社 富永京子、立命館大学准教授。私が著者の存在を知ったのは、朝の情報番組「モーニングクロス」(東京MX…

「お片づけの年賀状」〜60歳からのわがままタロットセラピー4

60歳からのわがままタロットセラピー =やりのこさないために= =ご都合主義シニアのアジール= 年賀状については、年の変わり目に処分してしまう人のほうが多いかもしれません。残しておいたとしても10年以上保存しておく人は少ない、でしょうか?1年間手…

「お片づけ&処分」②肯定〜CDとDVDからスタート〜60歳からのわがままタロットセラピー3

60歳からのわがままタロットセラピー =やりのこさないために= =ご都合主義シニアのアジール= No13「死神」カード。 相談者さんのほとんどが恐れるカードです。死神を怖くないという人はいないかもしれませんが、タロットカードでは、直接的に「死」を意…