2019-01-01から1年間の記事一覧
承前) 中高年の生活も、財産、預貯金、収入の多寡によって、「死に支度」は異なってくるかもしれません。 ここで言う「死に支度」は、自分の死後に家族たちが困らないように身辺整理をしておく、という意味ではありません。 それはそれで、物理的に様々な規…
これを過酷な運命と言うこともできるし、ただただそのように描くこともできる。 しかし脚本家・岡田惠和は、決して安穏とはしていない背景を持つ途上人物たちの人生を、柔らかく優しく描き出す。 「そして、生きる」WOWOWオリジナル 全6話 有村架純/坂口健…
承前) 中島義道著「働くことがイヤな人のための本」(新潮文庫)に次のようにあります。 これは、Aくんという架空の学生の「ぼくは別に仕事で大成功したいわけではありません。ただ、何か自分にぴったりした仕事をしたいんですが、それがわからないんです」…
「あなたの番です」日本テレビ日曜夜10時半 全20話。 原田知世/田中圭 面白かった。 次々観たくなる痛快さがあった。 日本ドラマ特有のしつこいネチネチ感がないのもよかった。これは、この夏シーズンのドラマのなかで良質であると個人的に感じているドラマ…
承前) 画家の奈良美智は次のようにツィートしています。 久しぶりに、ほんとうに久しぶりに絵の具を使って絵を描いている(略)。ここんとこずっと絵を描いておらず、なんというかあと1ヶ月で死ぬとしたらやんなきゃ!みたいなこと(読書や自分の過去に対…
このようなツィートがあって、注目されていました。 春名風花 official@harukazechan8月25日毎年この時期になると「無理して学校に行かなくて良いんだよ」というツイートがタイムラインに溢れます。一見優しい言葉に見えますし、緊急対応としても間違いでは…
承前) 1年後でも6か月後でも、自分の人生の期限が迫っていることを知ったとき、人はどうするでしょうか? 前述の「僕の生きる道」とも重なりますが、以下にご紹介するテレビドラマのエピソードは、戸惑いよりも「何をするか」に重点が置かれた秀作です。 …
承前) 自分の死を目の前にしたとき、日ごろ憎み合っていた家族のことが突然愛おしくなるかもしれません。生き方が変わる瞬間です。あるいは、自暴自棄になるかもしれません。 「死」を想うということは、人間は死んでゆく存在だと悟ることです。 「どうせ死…
あなたが本当にやりたいことを知って、それをするための簡単な方法があります。 「明日死ぬ」と考えることです。 タロット占いをしているとき、「死神」カードが出てくると、ほとんどの相談者さんが驚き、そして恐れます。何か悪いことがあるんですか?死ぬ…
2年ほど前、「意識高い系の研究(文春新書)」という書物を読んだ。「意識高い系」とは何ぞやと考えていたところだったで、大変勉強になった。著者がラジオで「意識高い系」について喋るというので、しっかりチェックして仕事中に聞いたりもした。仕事とい…
息子が、学校の図書館でこの題名を見たことがあるけど「殺しましたか?」が怖くて読まなかった、と言う。私は、この本の存在を全く知らなかった。 さっそく読んでみた。 「ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?」 アレン・ネルソン/講談社文庫 著者は…
日本のドラマは終わった、くらいに思い、そのように発信してきた。そして、前季はほとんどまったく観ていなかった日本のTVドラマ。もっぱら海外ドラマの日々だった。 今もそれは変わらないが、 すでにアメリカでは放送終了となっている「クリミナル・マイン…
承前) 流れに任せて、ご縁をたどって生きていたら、気づいたら「いるべきところ」にいて、適切な機会を過(あやま)たず「なすべきこと」を果たしている。 (P94) 「そのうちなんとかなるだろう」 内田樹/マガジンハウス この書物を読む前からそうだとは…
承前) 親が我が子の才能、能力発揮の邪魔をするということはめったにないかもしれませんが、教師や師匠という類いの人々にはそれがあるようです。 それは嫉妬からくるのでしょう。 「そのうちなんとかなるだろう」 内田樹/マガジンハウス 親はめったにそん…
才能はそこに「ある」というより、そこで「生まれる」んです。 (P188) 「そのうちなんとかなるだろう」 内田樹/マガジンハウス 「なんとなく」いや、強烈に引き寄せられて購入。一気に読みました。 内田樹の半生が、子ども時代から小学校、中学校、高校、…
「感動が新鮮なうちに書く」というのは大事だ。 「あの時の悲劇はこの先の喜劇に」 noteへの村本大輔の投稿。 すばらしい。 この内容だけで小さなドラマが撮れそうだ。 夢中になると便秘になるのだな。 早朝5時ごろこの投稿に読みふけっていたら、トイレへ行…
承前) 「アイドルに熱狂する」は「アイドルを崇拝する」ということであり、すなわち「偶像崇拝」という論法が成り立ちます。 ①に書きましたモーゼの十戒にある「偶像をつくるな」は、信仰の対象を形に求めてはいけない、神の似姿をつくって拝んではいけない…
2019年7月、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長がお亡くなりになりました。多くの「アイドル(グループ)」を育て、世に送り出した人です。 この報道を機に、「アイドル」ということについて考えていました。 ちょうど「悪魔カード」と「サタニック・テン…
承前) ✤ 「エデンの園」と聞いて、どのようなイメージが思い浮かびますか?文字通り「楽園」、ユートピア、桃源郷、理想郷……。 子どものころ母に連れて行かれた聖書を学ぶ会か、それとも世界史か何かの授業だったのか、記憶は定かではないのですが、「アダ…
「悪魔」と聞くとどのようなイメージを持ちますか? 恐怖を感じない人はいないでしょう。欧米では映画にもたびたび登場していますので、どこかでその恐ろしい姿や所業を目にした人は多いと思います。欧米のキリスト教会には、エクソシストなる悪魔を追い払う…
承前) ✤ 「ソード8」状態の人は、理不尽を感じた時点でそこから逃げて自由になるしかありません。逃げ道は必ずあります。ないと思い込んでいる、思い込まされているだけです。能力とか年齢とか性別とか……できない理由は探せば際限なく出てきますし、それら…
承前) ✤ 最近こんな言葉をよく見かけます。「羊のように寡黙だ」「羊のように従順だ」。 近頃、世界各地で市民による抗議デモがあります。けれども日本ではめったに起きませんし、あったとしても小規模で、その上警察によって妨げられます。 文筆家の古谷経…
「大草原の小さな家」 大好きなドラマでした。本も買いました。わざわざアメリカでも買いました。それほど大好きでした。 アメリカNBCTVドラマ 1974年~1982年 全9シーズン 原作/ローラ・インガルス・ワイルダー 出演/メリッサ・ギルバート マイケル・ラ…
承前) ✤ 「ソード8」に描かれているキャラクターは、目隠しをされ、後ろ手に縛られ、8本の剣に囲まれています。八方ふさがりとはこのことです。どこへも行くことができません。どうしてでしょう? このカードを引いたときのごく一般的な占いの場面では、…
「あなたが生きているのは自分の人生ですか?」 タロットカード「ソード8」は、人生の何たるかを深く問い掛けてきます。マクロの視点からもミクロの視点からも、私たちの生き方を検討することを要求してきます。 このカードはその図像が示している通り、「…
老後の生活費用に2000万円貯めておけ、という金融庁からの提示がありました。 え? 年金だけじゃ生活していけないだろう、とご心配してくださっているようです。 え? 税金取り放題で、年金の受け取り額を減らし、受け取ることのできる年齢をどんどん引き上…
『ワンダフルライフ』のテーマのひとつは、「人にとって思い出とは何か?」という問いです。 死者たちは初めて辿りつく施設で、職員から「あなたの人生を振り返って、大切な思い出をひとつだけ選んでください」と言われます。選ばれた思い出のシーンは、職員…
「あなたの人生のなかで一番印象に残った大切な思い出をひとつだけ選んでください」 「ワンダフルライフ」(英題After Life) 1999年公開(日本) 監督・脚本/是枝裕和 出演/ARATA(井浦新) 小田エリカ 寺島進 内藤剛 谷啓 伊勢谷友介 他 この映画を予備知…
ヤマザキマリのエッセイが面白い。いや、ただ面白いだけではない。為になる。14歳から始まった海外放浪生活。放浪と言っては失礼かもしれないが、イタリアでの過酷な修行時代(?)のくだりを読むと、私の心には放浪という言葉が思い浮かんでくる。ヤマザキ…
小池一夫さんがお亡くなりになって、とても悲しかった。 小池一夫さんがどのような方なのかすら知らなかった。 ときどき、ツィッターにリツィートが回ってきて、すごくいいことつぶやく人だなぁ、と感じてきた。 最近とくに感慨深い言葉を次々に発信してくれ…